語られることがないまま埋もれていくとはこういうことかと

サラリーマンとやらになって半年。

修めた学問とは全く関係のない仕事をしている。SEをやっている。

 

知らないことが沢山ある。知らないことをひとつずつ知っているという箱に置くその過程は楽しい。

 

ただ、論文や本を読み漁ることが減った。

考えることが減った。社会のことなんて考えなくなった。個人の生活に、自分の能力を上げることに精一杯になっている。

 

何故サラリーマンはこれほどにも寡黙に烏合の衆の一部と化して生活しているのだろうと思っていた学生時代。今なら少しわかる気がする。

 

生きること、生活に精一杯。疎外された労働。あーあ、マルクスかよ。

 

学校で普通に学んでいるだけであれば、国語なんて識字と情報の受容さえできれば良い。書くこと、表現することを学ばないまま大人になった私達は、語ることのないまま寡黙に生活をしている。